MYMIMI:2015/2016


作品のあらすじ

 ブックハンター。それは本と人とを繋ぐ者。心を読む事でページを捲らずして本を読む「読書」能力を持つ女子高校生ブックハンターミミミと、その同級生のシドが依頼された様々な本探しをこなしていくコメディー。

キャラクター設定

主要人物

ミミミ
 東京都文京区にある道礼高校に通う女子高校生。二年一組→三年生(「誰も知らない物語」の途中より)。漢字表記は美海実。1999年3月3日生まれ。身長153cm。体重49kg。胸囲81cm。依頼人が欲しがっている本を探し出すブックハンター。本の心を読む事で、実際に中身に目を通さなくても内容を理解する事が出来る「読書」能力を持つ。常識から外れた言動を度々行い、周りからは変人と思われている(だが嫌われてはいない)。 学校では図書委員会の特別委員として購入する図書室の本の決定に関わったり、定額利用サービスと銘打って読書好きの生徒に毎月好みに合った本を買ってきたりと、本のソムリエの様な事もしている。背中に負っているプラスチック製のバットがトレードマーク。一人称は基本的に「ボク」だが、気分によって変わる。童顔で背は低いが貧乳ではない。髪型はサイドテールで、頭頂部の触覚の様な寝癖が特徴。飯田橋駅近くのアパートで独り暮らしをしている。
 業界では名の知れたブックハンターの名家の人間で、実家は青梅市ののどかな山の中にある。母親であるママミを唯一苦手とし、彼女の前では調子が狂う。
 読書能力
  イデアにある本の心に干渉しそれを読む事で、ページを捲らなくても本の内容を理解する事が出来るミミミの能力。能力使用中は目が虚ろになり、使用後は睡魔に襲われる(目次を見る程度なら大丈夫の様)。以下が詳細。
  ・この能力における「本」の定義は「視覚的情報が記録された、綴じられた状態である物」と考えられる。この「視覚的情報」には文字や記号の他にも、写真や絵といった物も含まれる。また音や匂いの人工的な仕掛けがあればそれらも多覚的に理解出来る。製本されておらず、ステープラーやクリップで綴じられている程度でも読書は可能。
  ・内容がミミミが知らない言語でも理解出来る。
  ・ページが破れていたり、焼失していたり、インクが滲んでいたりして肉眼では読む事が出来ない箇所があったとしても、それが上に記した本としての体裁を保っていれば心はあるのでその箇所も「読む」事が出来る。
  ・本をそばに置いて眠れば睡眠中にイデアに干渉して夢の中で読む事が出来る。ただし一度読んだとしてもその内容をどれくらい覚えておけるのかはミミミ次第。あくまでも読書の能力であり、記憶しておくのは別。
  ・ミミミの言動が常識から外れているのは、この能力で際限無い情報を脳にインプット出来る代わりに脳の情報のアウトプット機能が狂っているからなのかもしれない……。

シド
 ミミミのクラスメイトの男子。漢字表記は志度。生年月日は1998年4月10日。身長170cm。体重62kg。眼鏡をかけており、つんつんした髪型。物語は彼の視点で描かれる。いつもミミミに振り回されハントに付き合わされるが、彼女に文句を言いながらも何だかんだで放ってはおけない模様。千代田区神田神保町に住んでおり、祖父が「古詠堂書館」という古書店を営んでいる。思春期のため部屋にはAVが隠されているが、ミミミ曰くハードな内容の物らしく、度々引かれる。ちなみにエロ本も五十冊ほど所有している。巨乳好き。ミミミを異性としては意識していないが、彼女のパンチラは毎回見ている。
 名前の由来は音階「ドレミファソラシド」の「シド」。

この世に存在してはいけない物語

フア
 漢字表記は富亜。ミミミとシドと同学年で金髪の男子生徒。顔つきも整っており、一言で表すとイケメン。女子からの評判がすこぶる高い事で有名。バレー部員。
 中学生時代に中二病丸出しの小説を書いており、それを黒歴史として恥じている。
 名前の由来は音階「ドレミファソラシド」の「ファ」。

ふたつの心を宿す本

芦辺
 ミミミとシドのクラスメイトの男子。物静かな性格で、いつも大人しい美術部員。ミミミに無くしたノートのハントの依頼をしてきた。三組の桐野という女子に好意を抱いている。依頼後は気持ちが通じて彼女と交際している模様。

ソラジ
 ミミミ達の先輩で、パソコン部長の男子。漢字表記は空次。「道礼高の情報屋」の異名を持ち、道礼高校のあらゆる情報は彼に聞けば入手出来る。ミミミと業務で提携しており、その際の依頼料は彼女の報酬の一割。
 名前の由来は音階「ドレミファソラシド」の「ソラ」。

桐野
 道礼高校二年三組の女子生徒。芦部の事が好き。胸がそこそこ大きいらしい。

誰も知らない物語

黒崎詩織
 1996年4月生まれ。眼鏡をかけた黒髪の女子大学生で、ミミミに十年前に読んだ小説のハントを依頼する。

城跡めぐり
 詩織が十年前に読んだ小説「イリスの道程」の作者。その正体は同時期に飛行機事故で命を落としてしまった彼女の父・行雄で、彼女の十才の誕生日プレゼントとして小説を執筆していた。


MYMIMI:2016

 「2015」の続編の連載版。作者曰く「短編として発表するほどでもない取り留めの無いエピソードなので連載にした」との事。

ムムム
 漢字表記は舞武夢。五才。ミミミの弟でメメメの双子の兄。髪がやや長く、女の子と間違われてもおかしくない外見をしている。作者によると「ムムムは本来は大人しい性格だが、対照的に活発なメメメに触発されている」らしい。

メメメ
 漢字表記は愛萌芽。五才。ミミミとムムムの妹。おさげ髪で一人称はミミミと同じ「ボク」。

坂上重治
 ミミミの生家に仕える老齢の男性。ムムムとメメメの世話をしている。ミミミ達からは「重じい」、シドからは「重さん」と呼ばれている。

榊ウスシ
 道礼高校の体育教師。五十五歳。変態。女子水泳部の顧問だが普段の練習は外部のコーチに任せ、試合の時ぐらいしか顔を出さない様にしているらしい。アツシという会社を経営している兄がいる(志室幸太郎作「NAYUTA:2012 学園生活はエンターテイメントでなければならない!」に登場)。

シン・ズーシュエン
 中国系のブックハンターの男。二十九歳。以前ミミミを含めた四人のハンターに共同ハントの依頼を行った。最近はブックハンターとしての活動をあまり行えていない様でミミミからの「2000冊ハント」の依頼の際には内心で相当喜んでいた様だ。
 実は暦史書管理機構に所属している事が判明する。
 志室幸太郎作「SIN:2015 - この世に存在してはいけない物語」及び関連作品の主人公で、同作品はミミミが初登場した物でもある。

アプリコット・ブレイスフォード
 イギリス人の父と日本人の母を持つハーフの女で、ゴスロリファッションのブックハンター。シンの依頼の際にミミミと知り合った。二十四歳。見た目はクールで妖艶だが、感情が高ぶると口調も含め粗暴になる。しかし案外恥じらいを見せる純情な一面も。処女。「アプリコット」は自ら名乗っている別名で、本名(日本の戸籍上の名前)はブレイスフォード・林檎リコット。ミミミに「ゴスロリッ娘」を縮めて「ゴリ子」と呼ばれる事を嫌がっている(しかし本名に「ゴリコ」が含まれており、それを知った彼女は相当なショックを受けていた)。
 本業は傘屋で、原宿に店を構えている。本名「林檎(リンゴ)」はリヴァプール出身の父が同郷の世界的に有名なバンドのメンバーの名前から拝借したらしい。

高橋幸司
 三十五歳。長年の夢だった移動図書館を開館する事になり、その蔵書2000冊のハント(購入)をミミミに依頼する。その背景には二十年前の淡い記憶があった。

紀伊國怜慈
 外出する時は頭にバンダナを巻き、ワイシャツをズボンの中に入れるというステレオタイプのオタクを地でいく小太りの男。丸眼鏡をかけている。コスプレイヤーの写真集収集、及びその撮影を趣味としており、秋葉原で買い損ねた石動メイルの写真集の交換ハントをミミミに依頼する。なぜか「ござる口調」で話し、一昔前のネット・スラングを会話で多用する。

北之上義成
 小金井市の屋敷に住んでいるメイドマニアの青年。飄々としている。屋敷の書庫には5000冊以上もの写真集を所有している。ただし好みのエロ本のジャンルは和物らしい。
 余談だが、約九十年後の福岡を舞台にした作者の別作品「AKIRA:2104」にも同じ苗字のメイド好きの少年が登場する。関係は不明。

アイズ
 十八歳。北之上家のメイド体験講座に潜入した際にミミミとシドが出会った金髪のツインテールの少女。日本人の父とアメリカ人の母を持つハーフ。今は亡き双子の妹のメイルの写真集を探しており、噂を聞き付けミミミ達と同じく北之上の屋敷に忍び込んだ。ハントには敗れたが、結果的にミミミに頼み込んで自らがコスプレして写真に撮られる事と引き換えに紀伊國からメイルの写真集を譲り受ける。
 その後コスプレに惹かれたのか、メディアにも露出するほどの有名コスプレイヤーになる。なおその際の芸名は本名ではなく「石動メイル」と名乗っており、妹の名前を引き継いでいる。

メイル
 享年十八。作中では既に交通事故死しているアイズの双子の妹。「石動メイル」の名でコスプレ活動をしていた。自分とは正反対の性格の姉にひっそりと憧れを抱いていた様子。なおアイズもまた同様に彼女を羨ましく思っていた。

ママミ
 漢字表記は真麻実。三十四歳。ミミミ、ムムム、メメメの母親。おっとりとした性格でかなりのマイペース。天然ボケであり文脈を無視した発言を度々行う。実年齢よりも若く見える。ミミミが世界で唯一苦手としている相手。着物姿で和傘と扇子を常に持ち歩いている。ミミミと同じくブックハンターで、一年のほとんどを仕事に費やしているため基本的に家にいない。帰ってくるのは二、三年に一度。暦史書管理機構から度々コロンシリーズの探書依頼を受けており、機構のお抱えブックハンターのひとりでもある。
 アーカイヴへの干渉(アクセス)能力
  イデアのアーカイヴに干渉(アクセス)し、そこに存在する古今東西全ての本の心を読む事が出来る能力。アーカイヴに収められている本の心には初版の発行年月日といった基本情報だけでなく、その本(の全ての版及び刷)が今現在世界のどこに存在しているのかなどといった情報も書き込まれている。そのためママミはイデアのアーカイヴで本を手に取る事によってどこに行けばそれを手に入れられるのかを知る事が出来る。ただし検索が出来る訳ではないので、欲しい本をすぐに見付けられるとは限らない。
  人智を超えた能力であるため、その分精神に相当な負荷がかかる。よってママミは起きていても眠気が取れていない事がほとんどである(=半睡眠・白昼夢状態)。無意識の内にアーカイヴにある本を漁っているので彼女の意識の半分は常にイデアにあると言っても過言ではない。
  この能力の片鱗が読書能力である。

服部
 ママミに付き従うスーツ姿の男。坂上の部下。シノビの一族の末裔で、身体能力は並外れている。人力車を運転する。
 アイドル・グループATM31にドハマりしたらしく、ライブグッズ一式とCDを買っていた他、MIXまで完全に覚えていた。推しチームはTらしい。

有栖川ユウコ
 十六歳。目の上で綺麗に切り揃えられた黒い髪と、同じく黒いワンピースが特徴の少女。コロンシリーズを管理する有栖川家の長女で日本のアーカイヴの番人。東京の地下に暮らしている。
 本作に限らず他の作者の様々な作品に登場する。

年表

出来事
2011   ミミミ、シドのクラスに転入してくる
2012 10   謳歌学園フェスでミミミとシドがコントを披露
2014 31 ミミミとシド、中学校を卒業
  ミミミとシド、道礼高校に入学
2015     シンによるコロンシリーズ探書の依頼。ミミミ含め五人のハンターでの共同戦線
  10   芦辺のノート探書の依頼
  12 24 シドがミミミにシーユーで買ったコート(着用後)をプレゼント。その後ミミミはそれをネットフリマに出品し見事750円で売却
2016   移動図書館蔵書2000冊のハント(購入)依頼
ミミミ、シンとアプリコットに共同ハントを依頼
  ミミミ、17歳になる
    26 詩織による城跡めぐり作の小説(タイトル不明)の探書依頼
    31 ミミミとシド、詩織の依頼の調査のためファミレスに引きこもる
  ミミミとシド、三年生に進級
    ムムムとメメメが古詠堂書館に突撃
ミミミ、詩織の依頼の実地ハントから帰京。シド、エロ本を榊に奪われる
    2000冊ハントの納期
    喫茶店で詩織に報告
    新学期開始。シド、榊からエロ本奪還
    10 シド、18歳になる
    14 詩織から返事。ハント成功ならず
    16 詩織が再び古詠堂書館に来訪
    17 詩織の家を訪問。城跡めぐりの手掛かりを探す
    23 あおぞら号開館。初運行
    26 詩織の依頼の最終報告
  紀伊國による石動メイルの写真集の交換ハント依頼
    北之上家のメイド体験講座初日。ミミミとシド、受講者を装い北之上邸に潜入
ハントの最中アイズと遭遇
ママミ、ウェールズのヘイ・オン・ワイにてコロンシリーズの一冊を発見、2ポンドで購入
    メイド体験講座二日目。シド、ダウニィの犬小屋でターゲット発見
    12 交換ハントの報告。アイズ、コスプレ撮影を交換条件にメイルの写真集を紀伊國から譲り受ける
    13 ママミ、ユウコの元を訪れハントの結果を報告、及びコロンシリーズ三十八冊を引き渡す
ミミミ、シドにお泊まりをねだるが断られる。ママミと自宅で一晩過ごす事に
    14 シド、ミミミと共にママミの東京観光に付き合う。ユウコの元にとあるコロンシリーズの存在に関する知らせが届く
    高橋、かつての思い出の女性と二十年ぶりの再会。2000冊ハント完遂
2017   シド、書店で石動メイルことアイズのインタビュー記事が載った雑誌を購入

  • 最終更新:2019-10-13 16:09:50

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